プレサージュって、手頃な機械式だから
数年で使い捨てになりませんか?
売り場に立っていた25年間、この心配を口にされるお客様は本当に多かったです。
そう感じるのも無理はありません。本体が5万円台からなのに、オーバーホールには数万円かかることもある。「それなら買い替えたほうが早い」と考えてしまうのは、ごく自然なことですからね。
私は修理の受付カウンターでも、「直すか、買い替えるか」と迷うお客様と一緒に見積書を何度も読んできました。その経験をもとに、お金の話もふくめて包み隠さずまとめます。

藤原 匠[詳しいProfile]
10万人接客した腕時計販売員
- 関西の百貨店・時計専門店で25年勤務
- ウオッチコーディネーター資格保有
- 専門領域10〜20万円台の腕時計

- 関西の百貨店・時計専門店で25年勤務
- ウオッチコーディネーター資格保有
- 専門領域10〜20万円台の腕時計
藤原 匠[詳しいProfile]
10万人接客した腕時計販売員
投資ではなく”身につけてワクワクする”20万円以下の相棒選びをお手伝い
先に結論をお伝えします。
セイコー プレサージュは、使い捨ての時計ではありません。3〜5年ごとのオーバーホールと毎日のちょっとした手入れで、何十年も付き合える相棒になります。
いっぽうで、お金も手間も一切かけずに使い続けたい人には向きません。数年に一度の手入れを「相棒へのごほうび」と思えるかどうかが分かれ目です。
- プレサージュが「使い捨て」と言われる理由とその誤解
- オーバーホール料金の目安と、自分の時計の調べ方
- 部品保有期間の本当の意味と寿命の考え方
- 長持ちさせる手入れと、受け付けてくれる修理先の選び方
もちろん、都合のいい話だけを並べるつもりはありません。放っておくと修理代が高くつくケースや、プレサージュを受け付けていない修理店があることも、正直にお話しします。
セイコー プレサージュは使い捨てではない
まずは「使い捨て」という不安がどこから生まれるのか、その正体をはっきりさせておきましょう。
理由がわかれば、プレサージュとの付き合い方がぐっと見えてきます。
使い捨てと言われる理由は維持費の割高感

プレサージュが「使い捨て」と言われてしまう一番の理由は、本体価格とオーバーホール料金のバランスです。
プレサージュは、セイコー自社製の機械式ムーブメントを積みながら、数万円から手に入る珍しいシリーズです。
ところが機械式時計は、数年に一度、分解して洗い、油を差し直す「オーバーホール」が欠かせません。
たとえば6万円で買ったプレサージュに、4年ごとに2万円のオーバーホールを続けたとしましょう。すると12年後には、維持費の合計が本体価格と同じ6万円に届きます。
ここだけを切り取ると「新しいのを買ったほうが得じゃない?」と感じるのも無理はありません。
ただ、これはあくまで「お金の計算」だけで見た話です。時計そのものが壊れやすいわけでも、修理ができないわけでもありません。
見方を変えてみましょう。
4年ごとに2万円なら、1か月あたりにすると約400円です。毎日腕にあって気分を上げてくれる相棒の維持費と考えると、決して高すぎる金額ではないと私は思います。
つまり「使い捨て」という言葉の正体は、時計の寿命ではなく、維持費の割高感から生まれた気持ちの問題なんです。
藤原 匠売り場では「壊れたら買い替えればいい」とおっしゃっていた方が、数年後に「やっぱり直したい」と戻ってこられることが本当に多かったです。毎日着けていると、自然と愛着が湧いてくるんですよね。
4R・6R系は構造的に長く直しやすい


プレサージュの多くには、「4R系」と「6R系」と呼ばれるセイコーの自動巻きムーブメントが載っています。
ムーブメントとは、時計を動かす心臓部のこと。ここが長く直せるかどうかで、時計の寿命はほぼ決まります。
エントリーモデルに載る4R系は、世界中の時計ブランドに供給されている「NH35」「NH36」と基本の作りが同じです。
市場には交換用の部品やムーブメントそのものが大量に出回っているので、とても直しやすい機械なんです。
中上位モデルの6R系も、長年にわたって基本設計を受け継ぎながら作られてきたムーブメントです。
さらに内部には、切れにくく錆びにくいゼンマイ「スプロン」や、衝撃から心臓部を守る「ダイヤショック」も使われています。
丈夫な設計と、部品の手に入りやすさ。この2つがそろっているからこそ、プレサージュは長く使い続けられるのです。
プレサージュが一生ものになるのかをもっと深く知りたい方は、セイコーのプレサージュは一生もの?元販売員が本音で徹底解説もあわせてご覧ください。
プレサージュのオーバーホール料金相場
ここからは、一番気になる「実際いくらかかるのか」をお話しします。
ネットではさまざまな金額が出回っていますが、料金はモデルごとに決まっていて、改定されることもあります。
そこでこの記事では、公式に公開されている目安と、ご自分の時計の正確な料金を調べる方法をセットでお伝えしますね。
メーカー正規修理の料金と正確な調べ方


セイコーの正規修理は、グループ会社のセイコータイムラボが担当しています。
公式サイトでは、機械式を含む内装修理・オーバーホールの料金目安を「6,600円〜」と公開しています。
「〜」となっているのは、ムーブメントの種類や機能、モデルによって金額が大きく変わるからです。
修理専門店が公開しているセイコーの料金比較でも、メーカーの機械式オーバーホールは6,600円〜66,000円と、かなり幅のある目安になっています。
では、自分のプレサージュがいくらなのかは、どうやって知ればいいのでしょうか。
一番確実なのは、セイコーのオンライン修理受付で、時計の型式番号を入れて概算を確認する方法です。型式番号は、裏ぶたに刻印されている「4R35-XXXX」のような番号のこと。保証カードに書かれている品番でも調べられます。
時計を送る前に概算がわかるので、「出してみたら思ったより高かった」という事態を避けられます。
仕上がりまでの期間は、修理品が届いてから約2週間〜4週間が目安とされています。
メーカー修理の一番の魅力は、純正部品を使い、メーカーの基準で仕上げてもらえる安心感です。
公式の料金はあくまで目安で、予告なく変更されることがあります。部品交換が必要になればその分が加算され、オンライン受付の場合は送料もかかります。依頼の前に、必ずセイコーの公式サイトで最新の情報を確認してください。
修理専門店の料金とメーカーとの比べ方
メーカー以外の選択肢として、時計の修理専門店があります。
セイコーの料金表を公開している専門店では、機械式のオーバーホールを16,500円〜としている例があります。
ここで、ひとつ意外なことをお伝えしておきますね。
「専門店のほうが必ず安い」とは限らない、ということです。メーカーの目安の下限は6,600円なので、手頃なモデルではメーカーのほうが安く済むこともあります。
反対に、上位モデルや複雑なモデルでは、専門店のほうが抑えられる場合もあります。
だからこそ、メーカーと専門店の両方で見積もりを取って比べるのが一番の近道です。
比べるときは、合計金額だけでなく、次の3つもそろえて見てください。
- 基本料金に、防水検査やパッキン交換が含まれているか
- どの部品を、なぜ交換するのか説明があるか
- 修理後の保証が何か月(何年)つくか



見積書を見たお客様が一番気にされるのは「合計金額が本体価格の何割か」でした。数字だけで決めず、直したらあと何年使えそうか、思い出の価値はどうか、そこまで含めて考えてもらえたらうれしいです。
放置すると修理費が高くなる理由


ここまでの金額は、あくまで「基本料金」です。
ゼンマイやリューズ、巻き芯などの部品が傷んでいると、そのぶん部品代が上乗せされます。
ぶつけた衝撃で針が外れ、ガラスや文字板まで交換が必要になると、合計が数万円になることも珍しくありません。
実際、セイコーの公式の修理事例でも、衝撃によるガラスや文字板の交換と分解掃除で約46,900円かかったケースが紹介されてます。
さらに怖いのが、防水が弱ったまま使い続けて湿気が入り、中に錆が出てしまうパターンです。
錆取りや傷んだ部品の交換まで必要になると、手頃な価格の時計でも高級時計並みの修理費になってしまいます。



「使い捨て」になってしまう時計の多くは、時計が悪いのではなく、放っておいたことで直すのが割高になってしまった時計なんです。
ムーブメント別に異なる維持費の考え方
プレサージュの維持費を大きく左右するのが、中に入っているムーブメントの種類です。
あなたの時計、または欲しいモデルがどれにあたるのか、確かめながら読んでみてください。
4R系は「心臓ごと交換」もできる実用派
数万円台のモデルに多い4R系は、精度の目安が1日あたり+45秒〜−35秒、外してから止まるまでの時間(パワーリザーブ)が約41時間です。
スペックは控えめですが、本当の強みは丈夫さと、世界中で使われている汎用性にあります。
もし中が大きく傷んでも、ムーブメントごと新しいものに載せ替えるという選択肢がとれます。
部品を一つずつ直すより、心臓部を丸ごと交換したほうが安く確実に済む場合もあるんです。
これは使い捨てではなく、心臓部を入れ替えて、お気に入りの外装をずっと使い続けられるということです。
6R系は長持ちする分、ていねいな調整が必要
10万円前後から上のモデルに多い6R系は、たとえば6R35ならパワーリザーブが約70時間あります。
金曜の夜に外しても、月曜の朝まで動いてくれる頼もしさです。平日だけ時計を着ける会社員の方には、本当にありがたい性能です。
精度の目安も1日あたり+25秒〜−15秒と、4R系よりぐっと引き締まっています。
その分、中の作りが繊細で、オーバーホールでもより丁寧な注油や調整が求められます。
だからこそ6R系は、信頼できる修理先を見つけておくかどうかで、長い目で見た維持費と仕上がりが変わってきます。
8R系クロノグラフは高級時計並みの覚悟を
ストップウォッチ機能を持つ8R系は、高級クロノグラフと同じような本格的な仕組みで、部品の数がとても多いムーブメントです。
そのぶん、オーバーホールの基本料金も部品代も一段上がります。
とはいえ、購入価格が数十万円の時計なら、数年に一度それなりの手入れをするのは、大切な時計を守るための自然な出費とも言えます。
気をつけたいのは、エントリーモデルと同じ感覚で上位モデルを買ってしまうことです。
| 系統 | 主な価格帯 | 維持費の傾向 | 長く使うためのポイント |
|---|---|---|---|
| 4R系 | 数万円台 | 低め | 載せ替えもできるので直せなくなる心配が少ない |
| 6R系 | 10万円前後〜 | 中程度 | 腕の確かな修理先を見つけておく |
| 8R系 | 上位モデル | 高め | 購入前に維持費を見積もっておく |
※実際の料金は、型式番号をもとにメーカーや修理店で見積もりを取って確認してください。
上位モデルとの維持費の違いが気になる方は、セイコープレサージュとグランドセイコーの違いは?価格・性能を徹底比較も参考にしてみてください。
プレサージュの寿命と部品保有期間の真実
「部品がなくなったら直せないのでは?」という不安も、よく聞かれるポイントです。
ここでは、メーカーの決まりごとと、実際の現場で起きていることの両方からお話しします。
部品保有期間を過ぎても修理不能にならない理由


時計メーカーは、修理用の部品を生産終了後の一定期間保管しています。セイコーの場合、一般的には「生産終了からおよそ7年」が目安とされています。
この数字だけを見ると、10年、15年たったら直せなくなるように思えますよね。
でも、実際に保有期間を過ぎたとたんに修理できなくなるケースはそう多くありません。
理由のひとつは、4R系や6R系といった主力ムーブメントが、長年にわたって同じ設計を受け継ぎながら作られ続けていることです。



歯車やゼンマイといった中の部品は、モデルが変わっても共通で使われていることが多いんです。
もうひとつは、修理専門店が独自のルートで部品を仕入れられることです。
むしろ注意したいのは、そのモデル専用に作られたケースや文字盤、ブレスレットのコマといった外側の部品です。
こちらは年月がたつと手に入りにくくなるため、ぶつけたり落としたりしないよう大切に扱うことが、寿命を延ばす近道になります。
中の機械は長く整備を続けやすい一方、なくなりやすいのは外側の専用部品です。外装を大きく壊さなければ、プレサージュは長く動かし続けられます。部品保有期間や修理の可否はモデルによって異なるので、古い時計はメーカーや修理店に確認してください。
工芸文字盤モデルは美しさが長く続く
プレサージュならではの魅力が、琺瑯(ほうろう)や漆、有田焼、七宝といった伝統工芸の文字盤です。
ふつうの塗装の文字盤は、長い年月のうちに色あせたり、塗装が傷んだりすることがあります。
一方で、高温で焼き付けた琺瑯や有田焼、何度も塗り重ねた漆は、割れたりしない限り美しさを長く保ちやすい素材です。
「専用の文字盤が手に入らなくなる」という心配が、そもそも起きにくいんです。
「本体を買い替えるより、この文字盤をずっと見ていたい」と思える一本は、使い捨てという言葉からいちばん遠い存在です。



数年ぶりに来店された方の琺瑯文字盤を見ると、ツヤも色も買ったときのまま。素材の強さを実感する瞬間でした。ただ、琺瑯は強い衝撃で割れることがありますし、針やパッキンは年月で傷みます。だから私は「一生もの」と言い切らず、「長く美しさを保ちやすいからこそ、手入れが大切です」とお伝えしていました。
琺瑯文字盤の魅力や扱い方をくわしく知りたい方は、セイコープレサージュ琺瑯モデルの魅力!渡辺力デザインの傑作で解説しています。
寿命を延ばす日常メンテナンスの方法
プレサージュを何十年も使えるかどうかは、実は毎日の付き合い方で大きく変わります。
難しいことは何もないので、今日からできることを一緒に確認していきましょう。
3〜5年ごとの予防的なOHと3年保証を活用


機械式時計のオーバーホールは、3〜5年に一度が目安です。
特に新品のうちは部品同士がなじむ途中で細かい金属粉が出やすく、最初の3〜4年目のオーバーホールが大切だと言われています。



「まだ動いているから大丈夫」と思いがちですが、ここに落とし穴があります。
油が切れた状態でも、時計はしばらく動き続けてしまうんです。その間、中では金属同士がこすれ合い、歯車の軸が少しずつ削れていきます。
止まってから修理に出すと部品交換が重なり、定期的なオーバーホールよりずっと高くつくことも。
正常に動いているうちに出すことが、結果的に一番の節約になります。
もうひとつ知っておきたいのが、セイコーの保証期間です。
セイコーは2024年10月1日から、セイコーブランドの腕時計の保証期間を、全世界で購入日から3年間に延長しました。2024年7月1日〜9月30日に購入した方にも3年間の保証が適用されます。
正規販売店で買った時計が対象で、保証されるのは時計本体(ムーブメント・ケース)と金属バンドです。
取扱説明書どおりに使っていて起きた不具合なら、保証期間中は無料で修理・調整してもらえます。
最初の3年は保証で安心して使い、4年目の最初のオーバーホールに向けて少しずつ積み立てておく。これが無理のない付き合い方です。



接客では「長く使いたい」「子どもに譲りたい」という言葉が出たら、必ず維持費の話をしていました。正直にお伝えして購入を見送られたこともありますが、後から「聞いていなかった」とがっかりさせるより、ずっと大切なことだと思っています。
修理明細書は捨てずに、保証カードと一緒に保管しておきましょう。将来手放すことになったとき、整備されてきた証明として査定でプラスに働くことがあります。
磁気・水・衝撃から時計を守る習慣
オーバーホールと同じくらい大事なのが、毎日の扱い方です。
中でも気をつけてほしいのが、磁気、水、衝撃の3つです。
スマホやパソコンから少し離して置く
いま一番多いトラブルが「磁気帯び」です。
スマホやノートパソコン、バッグの磁石の留め具に近づけると、中のヒゲゼンマイが磁気を帯びて、時間が大きく進むことがあります。
外した時計は、スマホと少し距離をとって置くだけで予防になります。もし急に進むようになったら、修理店で磁気抜きをしてもらいましょう。
お湯や石鹸はパッキンの大敵
「10気圧防水」とあっても、100m潜れるという意味ではありません。
特にお風呂やサウナのお湯、石鹸やシャンプーは、水の侵入を防ぐゴムのパッキンを傷めてしまいます。
パッキンはオーバーホールのたびに交換するのが基本で、放っておくと湿気が入り、中が錆びる原因になります。
ぶつけないことが外装を守る一番の近道
プレサージュのガラスは、モデルによって傷に強いサファイアガラスや、セイコー独自のハードレックスガラスが使われています。
どちらも強い衝撃には勝てず、ガラスや針、文字板まで交換になると数万円かかることがあります。
ぶつけてしまったときは、見た目に問題がなくても中が傷んでいることがあるので、早めに点検してもらいましょう。
また、一部のモデルには「ダイヤシールド」という傷がつきにくい表面加工がされています。
この加工は一般的な方法で磨くとはがれてしまうことがあるので、磨きを頼むときは事前にメーカーへ相談するのが安心です。
- 外した時計はスマホやPCの近くに置かない
- お風呂・サウナ・食器洗いのときは外す
- 汗をかいた日は柔らかい布で拭いておく
- リューズはしっかり押し込んでから使う
- 革ベルトは消耗品と考えて、傷んだら早めに交換する
革ベルトの交換方法を知りたい方は、セイコープレサージュの革ベルト交換ガイド!ラグ幅とおすすめバンドをどうぞ。
プレサージュのオーバーホールはどこに出す?
最後に、プレサージュの修理先の選び方をお話しします。
ここは意外と知られていないのですが、時計修理の専門店でも、セイコーを受け付けていないお店があるんです。大事なところなので、正直にお伝えしますね。
まずはセイコーの正規修理で見積もりを
迷ったら、最初の一歩はセイコーの正規修理で概算を確認することです。
オンライン修理受付なら、型式番号を入れるだけで概算がわかり、そのまま申し込むこともできます。近くに窓口がない方でも使いやすいですよ。
正規修理が特に向いているのは、次のような場合です。
- 購入から3年以内で、保証期間が残っている
- 琺瑯・漆・有田焼などの工芸文字盤モデル
- ダイヤシールド加工の外装や、専用部品の交換が必要な場合
- 手頃なモデルで、概算が専門店より安い
修理専門店は受付ブランドを必ず確認
保証が切れた後や、上位モデルでメーカーの概算が高いと感じたときは、修理専門店も候補になります。
ただし、お店によって受け付けているブランドが違うので注意が必要です。
たとえば、年間の修理実績が多いことで知られるWATCH COMPANY(ウォッチカンパニー)は、セイコー・シチズン・カシオなど国産メーカーの時計を受付対象外としています。
ロレックスやオメガなど海外ブランドには強いお店ですが、プレサージュは預けられません。
また、大阪と東京・新宿に店舗を持つCIEN(シエン)は、元ロレックス技術者などが在籍し、修理後の保証もある専門店です。



ただ、公開されている料金はスイス時計が中心で、純正部品にこだわる方針から対応できないブランドもあるようです。
プレサージュを出したい場合は、送る前に、受付できるかどうかと見積もりを必ず問い合わせてください。
一方で、セイコーの料金表を公開し、プレサージュを含むセイコーの機械式を受け付けている専門店もあります。
お店を選ぶときは、料金表に「セイコー」の項目があるかを最初に確認するのが、失敗しないコツです。
修理専門店を選ぶときは「セイコーを受け付けているか」「純正部品を使うか」「見積もり後に断れるか」「修理後の保証はあるか」の4点を確認しましょう。受付ブランドや料金は変わることがあるので、依頼の前に各店の公式サイトやお問い合わせで最新の情報を確かめてください。
元販売員おすすめの使い分け


私なら、プレサージュの修理先は次のように使い分けます。
- 保証期間中、工芸文字盤、外装の特別な修理
-
→ セイコーの正規修理
- 保証が切れた後の定期オーバーホール
-
→ 正規修理とセイコー対応の専門店で見積もりを比べる
- 2本目以降の海外ブランドの時計
-
→ WATCH COMPANYやCIENなど海外ブランドに強い専門店
時計ごとに頼れる先を決めておくと、いざというとき迷わずに済みますよ。



修理店を選ぶときは、料金だけでなく「見積もりの説明がていねいか」「交換した部品を見せてくれるか」「保証があるか」を見てください。長く付き合えるお店が一つあると、時計との時間がぐっと楽になりますよ。
セイコー プレサージュに関するよくある質問(FAQ)
最後にプレサージュのオーバーホールについて、店頭に立っていた際によくあった質問をまとめておきますね、
- プレサージュのオーバーホール料金はいくらですか?
-
セイコーの正規修理では、機械式を含む内装修理・オーバーホールの目安が6,600円〜とされていて、モデルによって金額が大きく変わります。正確な料金は、セイコーのオンライン修理受付で型式番号を入れると概算を確認できます。修理専門店では16,500円〜としている例もあるので、両方で見積もりを取って比べるのがおすすめです。部品交換があれば別途費用がかかります。
- プレサージュの寿命は何年くらいですか?
-
3〜5年ごとにオーバーホールを続け、日頃から磁気や水、強い衝撃に気をつけていれば、何十年と使い続けることは十分に可能です。中のムーブメントは部品が手に入りやすい一方、外装を大きく壊した場合は専用部品が手に入りにくいこともあるので、そこは現実として知っておいてください。
- 普通に動いていてもオーバーホールは必要ですか?
-
はい、必要です。油が切れても時計はしばらく動きますが、その間に部品がすり減っていきます。止まってからでは部品交換が増えて高くつくことが多いので、元気に動いているうちに出すのが結果的にお得ですよ。
- WATCH COMPANYやCIENでプレサージュを修理できますか?
-
WATCH COMPANYは、セイコーなど国産メーカーの時計を受付対象外としているため、プレサージュは依頼できません。CIENは海外ブランドの料金が中心なので、送る前に受付できるかどうかを問い合わせてください。プレサージュは、セイコーの正規修理か、料金表にセイコーの項目がある専門店に相談するのが確実です。受付条件は変わることがあるので、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
- 修理代が高いなら買い替えたほうが得ですか?
-
金額だけで比べると、買い替えのほうが安く見える場面もあります。ただ4R系はムーブメントごと載せ替えるという方法もあり、思い出の詰まった一本をそのまま使い続けられます。まずは見積もりを取り、修理後にどれくらい使えるかを確かめたうえで、納得できるほうを選んでください。
- 時間が急に大きく進むようになりました。故障ですか?
-
スマホやパソコンに近づけたことによる磁気帯びの可能性があります。磁気抜きだけで直ることも多いので、まずは修理店やメーカー窓口に相談してみてください。保証期間内なら、先にセイコーの正規修理に相談すると安心です。
まとめ:プレサージュは長く付き合える相棒
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
最後に、この記事のポイントを振り返っておきましょう。
- プレサージュは使い捨てではなく、整備を続ければ何十年も使える
- 正規修理の目安は6,600円〜で、型式番号を入れれば概算がわかる
- 専門店が必ず安いとは限らないので、両方で見積もりを比べる
- 部品保有期間を過ぎても、中の機械は長く整備しやすい
- 3〜5年ごとの予防的なオーバーホールと3年保証の活用が、結局いちばん安くつく
- 磁気・水・衝撃を避ける日々の習慣が寿命を延ばす
- 修理専門店は、セイコーを受け付けているかを最初に確認する
機械式時計を持つということは、数年ごとに少しお金と手間をかけることでもあります。
でもそれは、ただの出費ではありません。
中の油を入れ替えて、職人の手でもう一度息を吹き込んでもらう、相棒と一緒に時を重ねていくための時間です。
だからこそ、引き出しにしまい込まず、どんどん腕に着けてあげてください。傷がついても、それは一緒に過ごした思い出の証です。
これからプレサージュを選ぶ方は、セイコー プレサージュがダサいは嘘?評判・口コミと後悔しない選び方も参考にしてみてください。
この記事で紹介した料金や期間、受付条件は、執筆時点で確認できた一般的な目安です。料金や保証、受付ブランドは変わることがあるため、正確な情報はセイコーや各修理店の公式サイトで確認し、最終的な判断は時計を実際に見た専門家に相談してください。
あなたのプレサージュが、この先何十年も、あなたの毎日にそっと寄り添ってくれることを願っています。








